カエルの食事撮り マクロ対決

アマガエルの野生の表情が見たい。

この記事は「写真」と「アマガエル」両方のカテゴリに属しています。
後半の絵を見るだけでもお楽しみ頂けたら幸いです。

手元にあるマクロ撮影可能なレンズを比較してみました。
カエルの食事の撮りやすさや、上手く撮れるかが最終的な判断です。

比較対象
SIGMA 18-200mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM + D7200
マクロも可能にした標準ズームです。

Nikon AF-S DX 35mm f/1.8G + Kenko AC CloseUp No.4 + D7200
DXフォーマットで最初に買った単焦点です。
コンバージョンレンズを組み合わせました。

Lumix G MACRO 30mm f/2.8 + DMC-GX1
マイクロフォーサーズです。
この中では一番ちゃんとしたマクロレンズです。

大体同じような価格帯のレンズです。

接写テスト(顕微鏡テスト)

どのくらい小さいところまで写せるかを知るための比較です。
最大倍率1:1のLumix G MACRO 30mmが最も拡大できたので、その絵に合わせてクロップしました。
被写体はマイクロフォーサーズのレンズの箱です。
下の写真、Gというマークの所です。肉眼では気付きませんが、
撮影するとインクの点々が見えます。
D72_1976_base_thumb

D72_1976-eye_thumb
SIGMA 18-200mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM + D7200 f/6.3 ISO 400
上の箱の写真がDX1.3xクロップで最も寄ったものです。
この写真はそこからさらにクロップしたものになります。
18-200mmという標準ズームなので最大倍率は 1:3 まで、
この絵ではクロップ後、拡大しすぎでピクセル等倍を超えていましたが、
Jpegがうまいことフィルタとなって滑らかに見えます。

D72_2389_thumb
Nikon AF-S DX 35mm f/1.8G + Kenko AC CloseUp No.4 + D7200
SIGMA同様にDX1.3xクロップからのクロップです。
意外に健闘しました。
KenkoのHPによれば、AC CloseUpレンズは光量低下がほとんど無いそうです。
さらに、ベースがf/1.8という明るいレンズなので、
近づくことで暗くなりがちなマクロ撮影にうってつけです。
ただ、手ぶれ補正がないのでシャッター速度が必要ですが、
今回はカエルの食事が目的なので、どっちみちシャッター速度は必要だから問題ありません。
(動画だと本当に気を使わないと、目が回ります。)
P1140060-eye_thumb
マイクロフォーサーズ Lumix G MACRO 30mm f/2.8 ISO400 + DMC-GX1  (EXテレコン + デジタルズーム4倍)
単焦点でマクロを謳っているだけあって、この中では最も解像しています。
マクロ向けの設計なので単焦点でも手ぶれ補正があります。
被写界深度が浅いのでカメラの位置でピントを出すのが大変でした。
色が濃いのはワーキングディスタンスが短い為、レンズの影になっているからです。
最大倍率 1:1 で、しかもマイクロフォーサーズだからセンササイズが小さいので拡大に強いわけです。

マクロの話なら必ず出てくる最大倍率について(覚え書き)
1:1なら一番寄った時に被写体がセンサ上に同じ大きさで写る。
1:3ならセンサ上に1/3の大きさで写る。

この比較では全てマニュアルフォーカス&手持ちでピントを出しましたが、
D7200のライブビューではレリーズ後の幕のリセットにかかる待ちの為にピントが定まりませんでした。
かといって、ファインダーの絵ではこのレベルのピントはわからないことがあったので、
ファインダー内左下に表示されるフォーカスエイドを信じて撮りました。
フォーカスエイドは今まで気にしたことが無かったのですが、
目視でピントが判断できないときは有効でした。

 

静止カエル描写テスト

D72_2435
SIGMA 18-200mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM + D7200
水槽のガラス越しなので、ちょっとハンデがある絵です。
ズーム最大長では水槽内が撮りにくいことも。
D72_1996
Nikon AF-S DX 35mm f/1.8G + Kenko AC CloseUp No.4 + D7200
コンバージョンレンズを使うと何か
ちょっと違和感を感じますが、悪くないと思います。
P1140062-eye
Lumix G MACRO 30mm f/2.8 ISO400 + DMC-GX1
肌の感じが良く出ています。
このときは背中の模様が薄い時だったので、模様が映らなかったわけではありません。
解像力があると、コントラストが上がる為か、
ちょっと明瞭度が高い絵づくりにも感じます。

 

連射対決

カエルの食事はほんとに早いです。
たまに指に食いつくので認識力が足りない感じですが、速さは機械並みです。
通常の食事動作は前進、パクッ、後退なのですが、
秒間7コマ連写でも1/4くらいの確率でコマ間で餌だけ無くなってます。
全部合わせて150ms~300msくらいだと思います。
舌はあまり伸びません。
D72_2468
SIGMA 18-200mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM + D7200

D72_2208
Nikon AF-S DX 35mm f/1.8G + Kenko AC CloseUp No.4 + D7200   f/1.8  1/1000秒
明るいから止める気満々の設定が可能。

P1140064-eye
Lumix G MACRO 30mm f/2.8 ISO400 + DMC-GX1 1/500秒 電子シャッター
台上に明暗の横縞が3本あります。
これはSHモード(電子シャッター20コマ/秒)の影響で、
蛍光灯との干渉のようで、明暗がちらちらと動きます。
通常のFPシャッターではHモード(AFS)でも4.2コマ/秒と少なく、
あまり納得いくのが撮れませんでした。

 

結果発表

1位
Nikon AF-S DX 35mm f/1.8G + Kenko AC CloseUp No.4 + D7200
明るいから止めやすい。
コンバージョンレンズでもさほど画質は悪くはない。
レンズ長が短いのも利点。

2位
SIGMA 18-200mm F3.5-6.3 DC MACRO OS HSM + D7200
カエル撮りにはぎりぎりセーフ
画質は十分
1/1000秒くらいで撮りたいので明るさが足りない。
最大繰り出し状態での使用となるので、長くて取り回しにくい。

3位
Lumix G MACRO 30mm f/2.8 + DMC-GX1
止まっている時の描写はたぶんこれが一番なのですが、
カメラDMC-GX1のメカシャッターの連写だと秒間4.2コマ、
カエルの食事にはちょっと能力不足です。
OM-D E-M1 Mark IIで撮ったらすごいんだろな…価格も凄いけど。
このレンズは物撮りが意外に綺麗なんです。
でも被写界深度が狭いせいか、ミニチュアに見えてしまうことがあります。

いつもすましているカエルのこんな表情が見られてハマりました。
この結果をベースに、カエルの食事シーンを最近のテーマにしようと思います。

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