FP 高速シャッター、低速シャッター

シャッターユニットの基本動作

シャッターの先幕、後幕の動きについての覚え書き

先幕と後幕のこのしくみはFP方式(フォーカルプレーン)と呼ばれている。

低速シャッター

高速シャッターも、低速シャッターも幕の動く速さ(幕速)は一定。
先幕も後幕も上から下へ動く。
最初は先幕が閉じ、後幕は開いている。
まず先幕が開きだし、センサは上部から光が当たっていくことになる。
先幕が開き切ると、センサ全体に光が当たる状態。
シャッター速度の設定に従った時間が経過したら、後幕が閉じだす。
後幕に遮られ、センサ上部から光が当たらなくなっていく。
後幕が完全に閉じると、センサに光が当たる部分は無い。
これが、低速シャッター速度におけるシャッターの一連の動き。

 

高速シャッター

先幕が開き切る前に後幕が閉じ始める。
先幕と後幕によりスリットが構成され、
スリットが上から下まで移動する事になる。
スリットの間隔がシャッター速度すなわち露光時間となる。
スリット幅 / 幕速 = 露光時間

 

注意点

1/8000秒等、高速になるとスリット幅が1mm以下のオーダーとなる。
そのため、後幕は先幕より少し幕速が遅く調整されていることがある。
それは誤差でスリット幅が無くなるより、安全側へとの考えからだとか。
そうすると、移動するほど先幕と後幕の差は開く、
つまり、センサの下の方ではスリットの幅が開く
センサ上の像は中心で点対称なので、写真の上側の露光量がちょっと増えることになる。
また、スリット幅が狭いことによる他の不都合
1.回折現象が発生し、絞りすぎと同様に像がぼやける。
2.スリット幅が狭いほど、同じ量の誤差でも影響が大きくなる。(誤差の%が大きくなるから)

シャッター方式は他に
レンズシャッター、電子シャッターなどの方式がある。

(冒頭の画像はNikon D7200のシャッターユニット)

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